カード自体の進化と利用者ニーズの変化で、クレジットカード各社の戦略は様変わりを見せています。半世紀近くを経過し、ビジネスモデルの再構築が求められています。クレジットカードが世に出て約50年。これまでは会員と加盟店の獲得競争に明け暮れ、その数字を競ってきました。しかし、国民1人が3枚のクレジットカードを持つ現在、使われていないカードの数は膨大です。カードの稼働率(1年に1回以上使用)は60%から70%以内であればよいほうとされていますが、クリアできている会社はそう多くはないといわれています。使われていないカードを含めて、会員の情報管理は怠ることができないので、システムの負担は増し収益は低下します。加盟店に対しても同じで、売り上げのない加盟店を維持するために持ち出しも増えます。こうした従来型の量を競う戦略は今後、経営を圧迫するのは避けられません。
日本の投資家が米国国債を買うという資本取引の場合にも、為替リスクが存在する。また、日本の輸入業者がドル建ての輸入代金を支払うために、ドルを借りる場合にも、そのドルを返済するときに、いくらの円で返済すべきドルが購入できるかが分からないため、為替リスクが存在する。このように自国通貨と外国通貨との交換を伴う取引には為替リスクが存在するが、それを回避する手段には次のようなものがある。(1)マッチングまたはマリーこれは外貨建て債権・債務を組み合わせて相殺する方法であり、商社などの輸出と輸入がある程度バランスしている企業によって採用されることが多い。例えば商社の場合、一方で三ヵ月後に一〇万ドルの輸出代金を受け取り、他方で同じく三ヵ月後に一〇万ドルの輸入代金を支払わなければならないといったことが生ずる。この場合には三ヵ月後に受け取る一〇万ドルの輸出代金をそのまま輸入代金にあてればよく、円とドルとの交換をせずに済むので、為替リスクが回避できるわけである。(2)先物為替予約将来、ドルなどの外貨での受け取りや支払いが予定されている場合、先物為替予約(単に、先物予約ともいう)を銀行と結ぶことによって為替リスクを回避する。この方法については、この節で詳細に説明する。(3)一方で外貨で借り入れ(対外債務を負う)、同時に、外貨で預金したり債券を購入したりする(対外債権を持つ)ことによって為替リスクを回避する。例えば、日本企業がドル建ての対外債務を負っており、それを返済する時点で、直物レートが円安・ドル高になると、より多くの円で返済のためのドルを購入しなければならないので、損失を被る。しかし、同時にドル預金やドル建ての証券のようなドル建て債権に投資しておけば、その債権については円安・ドル高による利益が得られるので、対外債務の為替損失を相殺できる。逆に、円高・ドル安になる場合には、対外債務について得られる為替利益によって、対外債権について被る為替損失を相殺できる。(4)通貨オプションを利用する。(5)通貨スワップを利用する。
世界的な金融危機も、「住宅価格は上がりつづける」というアメリカの神話めいた不動産バブルがはじけたことによるものといわれている。もっとも、今回の金融危機が恐慌に発展すれば、1929年の世界恐慌以上になると指摘する識者も多い。デリバティブ(相場変動リスクを回避する金融商品)の総額は6京円とも8京円(京は兆の1万倍)ともいわれているが、これがいったい将来いくらの損失を生むのかは誰にも予測できない。さまざまな現象が連鎖的に進行して経済をむしばんでいくので、損失の予測が困難なのだ。しかも、現在の世界経済はグローバリゼーションにより、ひとつにつながっている。だから、被害は一国、一地域にとどまることなく、世界の至るところに及んでしまうのである。