変化にはいろいろな原因が考えられるが、もっとも大きな要因は、次第に合理性に主体を置くようになった戦後民主主義の成熟にあると思われる。中古マンションの購入者の主流はすでに戦後生まれ世代に移行しており、ニュータウンや郊外ファミリー型中古マンションでの理事会の進行は、今でもときたま目にする懐かしい優良小学校の学級委員会を思わせる場面がある。まぎれもなく管理組合の主流は戦後民主主義教育を受けた世代に移行したのである。そういう意味において、民法の特別法として立法された「区分所有法」は本来の立法精神を発揮し始めたといってよいかもしれない。最近の理事会運営でのもう一つ変わったこととして、役員たちの自己主張の幅が狭くなったことがあげられる。かつては理事会の席で、戦前世代が延々と自己の利害を主張して会議を白けさせることも珍しくなかった。しかし、現在は自己の主張より、みえない他者への思惑を先行させる傾向が目立つようになった。ここには、他人の意見を聞くという部分と同時に、自分自身の主体的な考え方を持てないという二面性があるものと思われる。
[参考情報]
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